ドライウォール工法 

 石膏ボードを用いたドライウォール工法は、約50年位前にアメリカで生まれた内装工法で、当初は板張りや塗装に代わって、燃えない美しい空間をつくる工法として用いられておりました。
 その後この工法に関連する製品、服資材、工具等が開発され、施工を含め多くの点について合理的な工夫、改善が加えられ、今日では北米において完全に定着し建築界での評価も高く、住宅はもとより超高層ビルに至るあらゆる建築物に欠くことの出来ない内装工法として普及しています。
 我が国においては、第2次世界大戦後アメリカの影響を強く受けながら建築が発展し、内装工事として石膏ボードの使用も増大してきていますが、残念ながら特に目地処理の施工法で正しいドライウォール工法が定着せず今日に至ってます。
 建築物の安全性と耐久性が叫ばれてから、既にかなりの時間が経過してますが、ドライウォール工法は、きわめて理にかなった経済的、合理的かつ信頼性の高い内装工法の主流であることは、今まで数多くの実施された各種の試験や実大実験から実証されているところです。

 ドライウォール工法とは? 

 標準化された鋼製下地材や木材を下地として、厚手・長尺の石膏ボード(目地の処理をしやすくするために長さ方向の側面がテーパー状になってるもの)を1枚または2枚以上、専用のスクリューまたは釘で取り付け、目地の補強処理をして、防火性の高い壁や天井をつくる工法です。

 目地処理工法工法とは? 

ドライウォール工法の中で、最も重要な目地処理は
1.目地を補強する
2.火災、熱、音を遮断する
3.目地を平滑にする
の三つの大きな要素があります。
 我が国では、一般的に【3】の要素だけが取上げられて処理されている例が多いのですが、【1】【2】の要素を欠いた目地処理は、本当に意味での目地処理とはいえません。
 この三要素を全て満足する工法として、北米をはじめ世界各国で普及し、ごく一般的に施工されているのが目地処理工法なのです。石膏ボードの継ぎ目や出隅・入隅を専用のジョイントテープ、コーナービートなどで補強処理した後、ジョイントセメントで、スクリューや釘頭を含め平滑な面をつくる工法が目地処理工法です。